御柱祭とは?
正式名称は「式年造営御柱大祭(しきねんぞうえいみはしらたいさい)」。
宝殿の造り替え、また社殿の四隅に「御柱」と呼ばれる樹齢200年程の樅の巨木を曳建てる、諏訪大社最大の神事のことです。
いつやるの?
御柱祭は、7年ごと、寅と申の年に行われます。
なぜ7年ごと?
易学からみて、陰暦で寅は1月、申は7月にあたり、春と秋の初めになるといわれています。
また、寅と申には「動く」「うごめく」といった意味があり、草木の芽吹きや作物の熟成に通じ縁起がよいということで、暦を重んじた古代に7年ごととされたという説があるそうです。
いつから始まったの?
御柱祭がいつから行われているのか定かではありません。
室町時代の『諏訪大明神画詞』という記録に、平安初期の桓武天皇(781~806)の時代に「寅・申の干支に当社造営あり」とあるのが最初の 記録で、起源はさらに遡るともいわれています。
今から1200年以上前からということになります。
なんで御柱を建てるの?
宗教的な流れや建築的な立場などから諸説がさまざまあり、広大な社殿を造営する遺風を尊重して、その代わりに四本の御柱だけを建て替えてきているという説の他、神域を示すという説、神霊の依代であるとする説など20種類以上あるそうです。
御柱は何本あるの?
諏訪大社上社前宮・本宮、下社春宮・秋宮の計4つのお宮にそれぞれ四本ずつ合計16本になります。
また、諏訪地方全域でゆかりのある神社など各地区に点在する大小さまざまな神社でも「小宮祭」で御柱があります。
上社御柱と下社御柱の違いはあるの?
『上社』
- 柱の前後に「めどでこ」がある
- 木の皮を剥ぐのは、湖南・中洲地区を除いては山出しと里曳きの間
- 曳行する柱を担当する地区を抽選で決め、山出しから里曳きを通じて最後まで同じ柱を曳く
- 曳き綱は、向かって右側が男綱(おづな)、左側が女綱(めづな)と呼ばれる
『下社』
- 「めどでこ」はない
- 祭りのおよそ1年前に伐採し、その際に木の皮も剥ぐ
- 曳行する柱を担当する地区が、あらかじめ決められており、山出しと里曳きでは柱の担当が異なる
- 曳き綱は、向かって右側が女綱、左側が男綱となる
御柱の大きさはどのくらいあるの?
長さが約19m、直径約1m、重さは約7.5tですが、柱によっても異なります。
令和4年の御柱祭の日程は?
上社御柱祭
山出し 4月2日(土)、3日(日)、4日(月)
里曳き 5月3日(火)、4日(水)、5日(木)
宝殿遷座祭 6月15日(水)
下社御柱祭
山出し 4月8日(金)、9日(土)、10日(日)
里曳き 5月14日(土)、15日(日)、16日(月)
宝殿遷座祭 5月13日(金)
木落しは何日目におこなわれるの?
通例ですと、上社は山出しの2日目と3日目、下社は山出し初日から3日間、木落しが行われます。
雨などで中止になることはありますか?
諏訪大社の祭事なので、基本的に雨や雪で中止になったことはありません。
過去に雪が降った記録もあります。
御柱祭は参加出来ますか?
御柱祭は「氏子のお祭り」と呼ばれ、柱を地区ごとに担当する氏子参加の祭なので、一般の方は参加出来ません。
1本の柱を何人で曳くの?
1本の柱につき、1,000人から3,000人の人が曳くといわれています。
古い御柱はどうなるの?
かつては、橋の架け替えなどで使われていました。
現在は、その他に友好都市などに寄贈され、観光スポットとなったり、地元の観光協会や駅などに払い下げたり、諏訪大社のお守りや表札などにしています。